相続

 被相続人の配偶者(以下単に「配偶者」といいます。)の居住の権利を保護することの方策として
創設されたもので、遺産分割等で一定期間その建物に居住できる権利のことをいいます。
(民法1028①)

 配偶者居住権には「配偶者短期居住権」および「配偶者居住権」の2種類があります。

1.「配偶者短期居住権」・・・・・配偶者が被相続人の所有していた建物に居住できる権利で、
  居住する期限は、遺産分割において取得者が確定した日、又は相続開始の時から
  6か月を経過する日のいずれか遅い日となります。
2. 「配偶者居住権」・・・・・配偶者が終身又は一定期間、被相続人の所有していた建物を
  無償で使用及び収益することができる権利です。

○建物所有者の登記義務
  居住建物を取得した者は、配偶者に対して配偶者居住権の設定登記義務を負います。
 (民法1031①)

○配偶者居住権の評価
  相続税の計算の上では、配偶者居住権を一定の価額で評価して、相続財産として
 課税の対象とします。
  居住建物取得者については、配偶者居住権が設定された居住建物・敷地の価額を、
 配偶者居住権等を控除した価額で評価します。
 (相続税法23の2)

〇配偶者居住権の施行日
 配偶者居住権の施行日は2020年(令和2年)4月1日です。

(アドバイス)
  登記することにより配偶者居住権が保証されます。仮に登記しないまま居住し、
 建物を譲渡された場合、第三者に対して対抗する術がなくなります。
   出典:相続税実務ポイント解説 税務研究会出版局 


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